いきなり巻き込まれました
あなたもこんな間違いをしたことありませんか?
それはそれは遙か昔のお話なのです。
大学生の初めての夏休みのことです。私は警備員のアルバイトをしました。
警備員の研修を受けていたそのとき、事務所ではなにやら不穏な動きが…。ある警備員らしい老人が「ということで、わしはもう二度とあの現場にはいかん!」といって出て行ってしまいました。その直後、私がいる研修室のドアが開いて「あのさ、ものすごく悪いんだけどさ、頼めるかなぁ…」と私を面接した課長さんが…。
その日の夜、私は某女子大の警備員室にいました…。
通常女子大などに19歳という年齢の男子警備員が配属されることはありません。突然の応急処置だったんですね。そのはずが先方さんに気に入られまして(そりゃ、通常70歳ぐらいの方が配属されるわけですから、20歳前の人間の動きを見て気に入るのは当然なのですが…)、夏休み後もそこに残ることになりました(私は学生なので、大学に支障がないようにスケジュールは組んでもらってました)。
ついでといわんがばかりに、警備会社は今までいた警備員を一人ずつ入れ替え始めたんです。というのも、そこにいた警備員はみんな長くて何かと問題があったんです(ですから新しい人を入れると、冒頭の「ということで、わしはもう二度とあの現場にはいかん!」なんて事が頻繁だったんです。)
ちょっとした違いで…
新しい人の教育は私の担当でした。19歳の教官に70歳の生徒…。うまくいくはずありません。問題がすぐに起こりました。それは…
「あいつは偉そうだ!」
という反感でした。
私は別段偉そうにした覚えはありません。言葉遣いにも気をつけたつもりです。でも「偉そうだ」と思われてしまったんです。で、そのことを事務所に告げると…。
「あのね、誰も本当に偉そうにしたとは思っていないよ。でもね、ご老人には偉そうに見えちゃうんだよ。理由はね簡単なの。」
うん?。偉そうにしなくても偉そうに見える?。
「教えるときに、一通り教えて、ちゃんとわかっているか確かめるために”やってみてください”ってやるでしょ?。それが偉そうなんだよ、ご老人には。」
それを聞いて「あぁ…」と思いました。確かにその通りです。ご老人でなくとも「やってみてください」のような言葉を言われれば、確かに「人から見下されてる」と感じるかもしれません。
確かに「やってみてください」と指導中にしていました。そう、確かに偉そうにしていたんです、私は。
それから私なりに考えてみました。どうしたらスムーズに指導できるか?と。
出した結論は
1,今まで通り見本を見せる。
2,次に「手伝ってください。」とお願いして一緒にやる。
3,仕事が終わったら「手伝っていただいてありがとうございます」と挨拶を入れるようにした。
というもので、このやり方にしてからは指導もスムーズ、仕事場も穏やか、「隊長殿」とお世辞まで言われるようになりました^^;;。
この経験は非常に有意義な経験だったと思います。
人間関係ってものは、こんなに簡単だったりするんです